前半3カ月を終えて

KCPの420時間少人数実践コースは最短6カ月で修了できるスケジュール。
1月からの後半戦開始の前に、受講生の方に前半3カ月の感想や印象に残った
授業についてまとめて頂きました。

◆◇◆<教壇実習を経験して>
12月の半ばに、この日本語教師養成講座のメインともいえる、5日間の教壇実習(第1回目)が行われました。通常この養成講座は初級向けの教え方から学ぶそうなのですが、コロナの影響で新入生が入ってこられない関係で、私たち10月期生は中上級の内容から入りました。よって教壇実習も中級もしくは上級のクラスに入り、実際の授業の様子を見学し、4日目か5日目には留学生の前で実際に45~60分の授業をさせてもらいました。
一つのクラスは曜日ごとに2,3人の教師で担当しているそうなので、複数の先生方の授業を見学することで、色々な授業スタイルに触れられ、自分の教案にも生かしていけます。
私は上級クラスに入り、読解の授業を担当しましたが、使用している教材は、日本の中学3年生用の高校入試の基礎問題集だったので、内容もかなり難しく、これをまだ来日して1~2年の留学生が理解できるのか、とびっくりしました。問題集といっても、問題を解くというより、その問題文をテキストとして細かく読んで、語句の意味や大意把握をさせることがメインなので、時間をかけて教案作成をしましたが、留学生にとっては外国語、という当たり前のことをつい忘れがちになり、本番でもいつものくせで早口になったりしてしまいました。
自分が教壇に立って初めて、学生たちの授業中の表情がよくわかり、一生懸命相槌を打ちながら聞いてくれる学生を見ると嬉しくなるし、明らかにつまらなそうに眠そうにしている学生を見ると焦ったりしました。教室の雰囲気づくりや、学生を飽きさせない工夫をすることもとても重要で、教案に頼りすぎずに臨機応変な対応をしなければいけないと思いました。
授業以外は職員室で採点の練習をしたり、その日の実習ノートを細かく書いたりするのですが、そこで教師は授業外でも色々やることがある、ということを目の当たりにしました。例えば採点や無断欠席者へ電話をかけるといった事務作業のほかにも、特に受験シーズンだったため、面接練習や書類チェックなど、食事をとる時間があるのだろうかと思うくらいお忙しい様子でした。
ほぼ一日学校にいて、心身共に消耗した5日間でしたが、実際の教室で学べたたくさんのことを、3月に行われる第2回目の教壇自習(今度は初級)に生かしていけたらと思います。

◆◇◆12月は活動参加や中上級の教壇実習がありました。

活動参加では、学生達が2〜3人のグループに分かれ、朝日新聞の「天声人語」の内容について話し合い発表する、というものでしたが、そのグループに養成講座の受講生が1人ずつ入って活動を行いました。
こちらがあれこれ言わなくても、それぞれ学生が自分の意見を持ち、自分の意見を日本語で言うことができるので、役目としては「見守る」という感じでした。
特に、その記事に対しての意見は評論家並みの立派なもので、テレビに出てもいいくらいの内容でした。
こうした外国人の視点から見た意見は貴重なものだと改めて思い、学生達の日本語のレベルの高さに驚きました。

そして教壇実習の日がついにやってきました。
私は指導教官との事前打ち合わせのときに受け取った学生の名簿を見て、出席をとる練習を毎日しました。
10日から16日までの実習の間、教師がいかに準備が大変か、授業が終わった後も採点など教師の役割を今一度確認することが出来たこと、先生方が学生達の進路指導や相談に乗っているところを近くで拝見することができたりと、とても貴重な体験をしました。
そして教壇実習本番では、教えることの難しさを痛感しました。
今回の経験を次の初中級の実習に生かすために、これからも頑張っていきたいと思います。
M.U

◆◇◆養成講座3か月を終えて、、、

KCP地球市民日本語学校の日本語教師養成講座を通うと決めた主な理由として、
個人的には学校の卒業生であってこそ言える先生達への信頼感が上げられますが、演習の比重が高いカリキュラム、入学後の再履修制度、就職へのサポート体制、毎日大勢の留学生に囲まれている環境、こういったところに安心感を持ったことがより大きいと思います。

基礎理論は、日本語再発見の連続で、
外国人であり30年近く日本で暮らしていた私にとっては日本語能力に対する自分のモヤモヤしていた気持ちに答えを与えているようで凄く楽しくて充実な3ヵ月であったと思います。その結果、改めて日本語に愛着を覚えた次第です。

ただ、膨大な授業量でついていくのに精一杯でした。
特に一番きつかったのは、演習のことです。よくわからない教案作りや教材作りに追っかけまわされて、果たして自分ができるだろうかと疑問を感じたことがたくさんありました。その都度救世主のように現れ励ましの言葉と共にいろいろと細かく指導して頂いた各指導先生のおかげで、気が付くといつの間にか自分が学生の前で立っている不思議な体験ができました。

日本語は大変奥深い言語です。
しかし、難しく考えると私の過ぎた過去のようにその場で留まるだけです。
外国人である自分ですが、今の楽しい気持ちを大切にしながら今できることから
少しずつやっていくことが大切だと思います。

~~~緊急事態宣言下学んだ日々は皆さんに多くの実りを与えてくれるのではないでしょうか。
後半の3カ月も応援しています!~~~

◆KCP日本語教師養成講座
 420時間少人数実践コースでは4月期生を募集中です!
 また、2月9日開講、「模擬授業実践ラボ・初級」の受講生も募集します。
 実践に特化したコースとなっています。
 メールで直接お問い合わせください。
 説明会も開催中です。yosei@kcp.ac.jp◆

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