KCPの「420時間少人数実践コース」は、文化庁から通学・通信どちらのコースも「必須の学習内容50項目」に対応した講座と確認されました。当講座修了生は国家資格「登録日本語教員」取得の際に、「基礎試験」と「実践研修」が免除されます。
※この経過措置対応では学士以上が必要になります。
法務省・文化庁新基準を満たす講座※
当コース修了後は、国内の日本語学校をはじめ、ビジネスマンやそのご家族へのプライベートレッスン、地域のボランティア、海外の高校や日本語学校など、活躍の場が広がります。当コースは「実技・実習」を重視し、理論を現場で教える実力が付く、日本語学校内という最高の環境で学べる講座です。
プロ教師に求められるもの
日本語教育と言っても、その教育機関も学習者も世界中に広がっており、教師に求められるものも多様です。ですから、ただ一つのマニュアルを覚えるような方法では、現場で対処できません。
そのために、KCPでは受講生の主体的学びを重視した3段階のカリキュラムで、どんな環境でも、自分の頭で考え自らの足で立つための基礎体力を身につけます。
また日本語学校内での実地体験を重視しており、教育現場で考え、動き、自分にフィードバックする訓練もしていきます。休憩時間やクラブ活動、年中行事などで日常的に日本語学習者に接することはもちろん、実際の日本語学校の授業見学や、会話授業への参加などを通して、生きた日本語教育を学びます。「プロの教師」として、そして「成長し続ける教師」としての一歩を踏み出すために、知識と技術の両面で万全の準備をします。
3段階のカリキュラム
授業のスタイルは、受身になりがちな講義形式でなく双方向の授業、或いは受講生によるプレゼンテーションも取り入れているので、自ずと理解も深まります。楽しく活発な雰囲気の中、理論知識を身につけるのみならず、教師として最も基本的な人にものを伝える能力も同時に磨いていきます。
基礎理論ゼミ 科目紹介
言語学概論 | 言語とは何か、日本語はどんな言語か、考えたことはありますか?語学教師として、まず理解しておかなければならない知識です。 |
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日本語の音声 | 言語教育に必要な音声の知識や音声教育に関する基礎知識を身に付けます。 |
日本語の文法 (初級) |
日本語の文法を体系的に学びます。また、その文法を初級の教科書ではどのように扱っているのか確認し、理論と実践を結びつけます。 |
日本語の文法 (中・上級) |
文法と同時に、言語を構成する語彙や意味について考え、分析力も身に付けます。この分析力が中上級の授業を考える上で欠かせません。 |
日本語の文字・表記・歴史 | 日本語の文字、表記の歴史的な変遷を知り、日本語のプロとしての知識を高めます。 |
日本語教育法 | 外国語教授法の歴史から最近の教育方法・教材・教具まで、教授法に関する知識と、日本語教育のコースデザインについて学びます。 |
世界と日本 | 日本語教育は世界とどのように関わってきたか、また、日本語教育の意義、将来の展望など、日本と世界の関係から考えます。 |
評価・テスト | テストの裏には目的が隠されています。テストを作る際の留意事項は何か。そしてその評価は単に学習者にABCをつけるだけではありません。 |
日本語教育とICT | 日本語教育の現場でも急速に広がるICT。その可能性などICTに関する知識とともに、ICT教材を作成する技術も学びます。 |
クラス見学 | 日本語教育の実際を知るために、初級~上級の授業を90分見学します。 そこで気が付いたことは皆で共有し、実践に繋げます。 |
第二言語習得理論 | 人はどのように母語ではない言語を習得するのでしょうか。第二言語習得研究の歴史的な流れや基礎理論について学びます。そして、実際に第二言語として日本語を習得しようとしている人たちに日本語教師はどのように接し、支援すべきかについても考えます。 |
多様な学習者 | 日本語学習者は国内を見ても、生活者、留学生、年少者、研修生、ビジネスマン、と様々です。彼らが必要とする日本語教育を社会状況を踏まえて考えます。 |
認知言語学・心理言語 | 言語学習・習得を考える際は、人間の認識(感覚・記憶・判断)や心理と言語の関係を無視することはできません。日本語を学ぶ学習者の頭の中はどのようになっているのでしょう。 |
社会言語学 | 私たちの使っている日本語は社会(場面、相手)により変化します。日本語教師も日本語学習者と社会とのかかわりを無視して教えることはできません。言語と社会の関わりについて広く考えます。 |
異文化・多文化理解と教育 | 文化を異にする外国人学習者と関わることを仕事とする日本語教師に必要な姿勢・考え方を学び、身につけます。学習者に接する際に実践してください。また、この分野は今を生きる私たちにとって必須知識といえます。 |
「実践ラボ」=「研究室」ですから、ここでは参加者全員で文法分析からきっちり行い、「教師として自分で考える力」の基礎を築くことが出来ます。その上で延べ100時間にわたり、初級・中級・上級とレベル別の実践とトレーニングを重ね、どんな現場にも対応できる教師としての実践力を養っていきます。
「教案をどう書けばよいのか」「教壇でどのような授業を展開すればよいのか」といった声にはベテラン教師が長年の経験の中で身につけたコツや、練習のノウハウを惜しみなく伝授していきます。自信を持って教壇に立つ自分を「模擬授業実践ラボ」で実現してください。
初級
- 授業見学
授業見学
見たこともない「日本語の授業」や「日本語学習者」を想像しながら授業案を書くのは、象を見たことがない人に、口伝えで絵を書かせるようなもの。KCPでは、日本語学校の授業見学をカリキュラムに組み込んでいるので、学習者の様子やレベル、これから組み立てる授業が明確にイメージできます。
- 授業の組み立て
- 教案の書き方
- 教案の書き方・添削・フィードバック
- フィードバック
中級・上級
- 授業見学
- 科目別指導法 文法
- 教案の書き方 文法
教案が赤ペンで真っ赤に
「講師が添削したものは最初は真っ赤になって返ってきます。それは教師の持つべき視点とはどのようなものかを示そうとしているからに他なりません。よりよい教案を目指し、推敲を重ねます。
- 教案の書き方・添削・フィードバック
- 模擬授業
- フィードバック
- 科目別指導法 読解
- 教案の書き方 読解
- 教案の見方・添削・フィードバック
- 模擬授業
模擬授業
なかなか教案どおりに行かず、いかに教案を書く段階でのシュミレーションが大切かを痛感。また他の受講生は学生役に徹し、使用語彙や文法も学習者のレベルに合わせて発言・質問してもらいます。この経験により、学習者が必要とする練習やつまづくポイント、学習者心理などにも考えが及び、それが次の教案に生かされます。
- フィードバック
費用
入学金 | 21,000円 |
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受講料 | 546,000円 |
合計 | ※分割払いをご希望の方はご相談ください。 |
開講時期
開講時期 | 4月、7月、10月、1月 |
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授業時間 | 9時30分~12時45分 |
開講期間 | 6ヶ月(最長2年まで受講可能) |